大型建設・鉄道事業で「中国の裏庭化」が進む「ASEAN」
2020年9月29日
台湾の政治・社会の仕組みの根本的変革を目指し、いわば本格的な「台湾化」への道筋をつけた李登輝元総統は、死してなお台湾のために最後の大仕事を遂げたようだ。
彼の逝去を受けて設けられた弔問外交の場で、蔡英文総統はドナルド・トランプ米政権との連携を内外に強く印象付け、強圧的な習近平政権に対し、断固たる姿勢を示そうとした。言わば「死せる李登輝、生ける蔡英文を励ます」である。
蔡政権とトランプ政権の緊密な連携
トランプ政権は李元総統逝去から程ない8月9日にはアレックス・アザー厚生長官を、国葬を前にした9月17日にはキース・クラック国務次官(経済成長・環境・エネルギー担当)を台湾に派遣した。両者の訪台は共に、41年前の断交以来、最高位の米政府高官の訪台と報じられている。
蔡総統は、クラック国務次官の訪台について、
「数年来の台米関係に見られる顕著な進展の象徴であり、ここ41年の間に訪台した最高位のアメリカ政府高官である。李元総統と台湾が進めた民主化に対するアメリカの敬意の表れであり、両国が民主的価値を共有する確固たるパートナーであることの証である。我われは、アメリカ政府が実際の行動で台湾支持を展開してくれることに対し感謝する」
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