「国のカネ」と「学問の自由」学術会議問題で「真の独立性」を考えよ
2020年10月14日
日本学術会議が推薦した新会員候補者105人のうち99人だけを、菅義偉首相が10月1日に任命した問題で、学者や大学を中心に抗議の声が上がっている。
菅首相は6人の任命を拒否したことについて、内閣記者会のインタビューで、
「法に基づいて、内閣法制局にも確認の上、学術会議の推薦者の中から首相として任命している」
と述べるにとどめ、6人を除外した理由については「個別の人事に関するコメントは差し控えたい」と頑なに説明を拒んだ。
しかし6人は、安倍晋三内閣で成立した特定秘密保護法や安全保障関連法などに反対の意見を述べてきた学者たち。明らかに政府の意向に従わない人たちを排除している構図が浮かび上がる。
学者の間からは、
「憲法が保証する学問の自由への侵害だ」
といった声が一斉に上がっている。学術会議は10月2日、都内で総会を開き、政府に対して任命を拒否した理由の説明と6人の任命を改めて求めることを決めた。
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