2017年にトランプ氏が大統領に就任して以来、ドイツの世論は一貫して彼の政策に批判的だった
(C)AFP=時事

 

 米国の次期大統領を決める選挙戦は、終盤戦に入った。こうした中、ドイツ社会ではトランプ再選について不安感が強まっている。

 10月5日、月曜日。新型コロナウイルスに感染し陸軍病院で治療を受けたドナルド・トランプ米大統領は、入院してからわずか3日後にホワイトハウスに戻った。

 彼はテラスの上に立ち、カメラの放列の前で顔を覆っていたマスクを剥ぎ取って見せた。この大仰な仕草により、「新型コロナウイルスなど恐れるに足らない。私はウイルスを克服し、選挙戦に復帰する」というメッセージを全国の有権者に送ったのだ。大統領はツイートの中で、

 「ウイルスに生活を支配させるな。表に出よう」

 と国民を鼓舞している。

 だが米国では、パンデミックの第2波が、今も猛威を振るっている。世界保健機関(WHO)によると、同国では10月10日までに約753万人が感染し、約21万人が死亡した。10月9日からの24時間だけで、約5万4000人の新規感染者が確認され、973人が死亡した。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。