22万人以上もの死者を出し、自身も感染したのに、新型コロナへの対策を軽んじすぎているとの批判が強まる一方(c)AFP=時事
 

 10月15日、米国東海岸時間の午後8時から、ドナルド・トランプ大統領とジョー・バイデン前副大統領2人の大統領候補が、三大テレビネットワーク中継によるタウンホールミーティング形式の有権者との対話を行った。

 大統領選挙の歴史でも異例だったのは、同じ時間に開催されながら、まったく異なる場所と異なるネットワークで行われたことだ。トランプ大統領は『NBC』ネットワーク、バイデン候補は『ABC』ネットワークで放送された。

 異例のセッティングの中、予想外の結果が待っていた。

 トランプ大統領はよく知られている通り、もともと『NBC』の『アプレンティス』(見習い)というリアリティーショーで人気を博してテレビ界で成功を収めた人物であり、賛否はともかく視聴率獲得には圧倒的な実力を持っており、バイデン候補の番組にぶつけて、視聴率対決での勝利を意図したはずだ。しかし、こともあろうに、その対決でバイデン候補に敗れてしまった。

 調査会社「ニールセン」によると、バイデン候補の『ABC』の視聴者は約1410万人、トランプ大統領の『NBC』は1350万人で、バイデン候補はトランプ大統領に対し、ほぼ60万人多く視聴者を獲得した。

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