1回目に比べると罵声合戦はなかった最後のTV討論会(10月22日)(C)AFP=時事
 

 公職経験がまったくなかった「アウトサイダー」のドナルド・トランプ氏が、共和党のエスタブリッシュメント(既成勢力)候補であったジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事らを2016年共和党大統領候補指名獲得争いで蹴散らし、その後、大統領選挙でも多くの専門家らの事前の予想を覆してヒラリー・クリントン民主党候補に勝利し、大統領当選を決めてから間もなく4年が経過しようとしている。

 今回の大統領選挙では、新型コロナウイルスの感染を回避するために記録的な数の有権者が郵便投票など期日前投票を行うため、集計作業に多くの日数を要する可能性がある。

 だが、現職トランプ大統領と民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領に残された選挙キャンペーンの時間は約1週間となり、いよいよ11月3日に実施される大統領選挙で有権者の審判が下される。

「反トランプ議員」の放逐

 トランプ政権の4年間を振り返ると、「アウトサイダー」であったトランプ大統領の共和党に対する影響力、浸透力の増大は目を見張るものがあった。

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