モラレス元大統領は亡命先のアルゼンチンから帰国するというが――(C)AFP=時事

 

 10月18日に行われた南米中央部の国ボリビア大統領選挙の「再選挙」の結果、エボ・モラレス前政権の流れを汲む「社会主義運動党(MAS)」政権が復権することになった。

 今回の再選挙は、昨年10月の大統領選挙で不正疑惑を追及されたモラレス元大統領が辞任の末、アルゼンチンに亡命したのを受けて行われた。

 結果、MASから擁立されたルイス・アルセ候補(元経済財政相)が当選を果たしたのである。

予想を覆したMASの圧勝

 10月23日に全国選挙管理委員会が発表した最終結果によれば、有権者の88%が投票し、アルセ候補が有効投票の55.1%を獲得。中道の「市民連合(CC)」が擁立したカルロス・メサ元大統領(28.8%)と、極右政党「クレエモス」を率いるフェルナンド・カマチョ氏(14%)を圧倒した。

 ボリビアでは昨年の大統領選後、与党の議長・副議長が相次いで辞任したため、野党の保守派だったヘアニネ・アニェス上院第2副議長が暫定大統領に就任し、明確な反MASの姿勢を取ってきた。

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