野党支持者による抗議デモが続いている(C)EPA=時事
 

 大接戦となったアメリカの大統領選挙で焦点となった州の1つが「ジョージア州」であったが、ユーラシア大陸の「ジョージア」国でも、米大統領選挙に先立つ10月31日、議会選挙が行われ、事前の見立て通り、政権与党の「ジョージアの夢」党が勝利を収めた。

 SNSなどで現地の様子を見ると、マスクを着用した有権者がソーシャルディスタンスを保って投票しており、選挙は秩序立って行われたようである。独立前後から数えて通算で10回目となる議会選挙は、度重なる政治混乱を経てきたジョージア社会の一定の成熟度を見せたと言えよう。

 欧州連合(EU)議会も、有権者に投票圧力があったものの、投票行動の自由環境は保たれたとして、評価する声明を出している。一方で、アメリカ大使館は、票を買収する動きなども見られたと指摘して、評価に一定の留保を見せた。

 もっとも、野党側は選挙結果を受け入れずに抗議活動を始め、選挙から1週間が過ぎた11月8日夜の抗議行動では、警察がデモ隊に高圧放水で応対し、19名が拘束される騒ぎとなっている。

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