ユーラシア「ジョージア」も選挙混乱:「米バイデン勝利」は野党の追い風か

執筆者:前田弘毅 2020年11月17日
カテゴリ: 政治
エリア: ヨーロッパ
野党支持者による抗議デモが続いている(C)EPA=時事
 

 大接戦となったアメリカの大統領選挙で焦点となった州の1つが「ジョージア州」であったが、ユーラシア大陸の「ジョージア」国でも、米大統領選挙に先立つ10月31日、議会選挙が行われ、事前の見立て通り、政権与党の「ジョージアの夢」党が勝利を収めた。

 SNSなどで現地の様子を見ると、マスクを着用した有権者がソーシャルディスタンスを保って投票しており、選挙は秩序立って行われたようである。独立前後から数えて通算で10回目となる議会選挙は、度重なる政治混乱を経てきたジョージア社会の一定の成熟度を見せたと言えよう。

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執筆者プロフィール
前田弘毅(まえだひろき) 東京都立大学人文社会学部教授。プリンストン大学近東学部客研究員。1971年、東京生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。大学院在籍中にグルジア科学アカデミー東洋学研究所に留学。北海道大学講師・客員准教授、大阪大学特任助教・招へい准教授、首都大学東京都市教養学部准教授などを経て、2018年より現職。著書に『多様性と可能性のコーカサス』(編著、北海道大学出版会)、『ユーラシア世界1』(共著、東京大学出版会)、『黒海の歴史』(監訳)『コーカサスを知るための60章』(編著)『イスラーム世界の奴隷軍人とその実像』(ともに明石書店)、『グルジア現代史』(東洋書店)など。ブログはこちら【https://www.hmaeda-tmu.com/】。
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