【ナゴルノ・カラバフ戦争の「総括」】国際社会に突き付けたもの

執筆者:前田弘毅 2020年12月29日
カテゴリ: 政治 カルチャー 社会
エリア: アジア ヨーロッパ
アルメニアで行われた戦争犠牲者の追悼行進(C)EPA=時事
 

 先日、「民族紛争、宗教対立、守られない停戦合意、周辺国の介入は?どこへ向かうのか?難民は?人びとの暮らしは?未承認国家とは?」という大きなお題をいただいて、2020年9月27日から始まった第2次ナゴルノ・カラバフ戦争について講演を行った。

 本稿は筆者なりの回答であり、歴史的経緯をしっかりと把握すれば、「貧しい地域での民族間の宿命的な利権を巡る争い」といった印象論が全くの誤解であることは、分かっていただけると思う。

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執筆者プロフィール
前田弘毅(まえだひろき) 東京都立大学人文社会学部教授。プリンストン大学近東学部客研究員。1971年、東京生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。大学院在籍中にグルジア科学アカデミー東洋学研究所に留学。北海道大学講師・客員准教授、大阪大学特任助教・招へい准教授、首都大学東京都市教養学部准教授などを経て、2018年より現職。著書に『多様性と可能性のコーカサス』(編著、北海道大学出版会)、『ユーラシア世界1』(共著、東京大学出版会)、『黒海の歴史』(監訳)『コーカサスを知るための60章』(編著)『イスラーム世界の奴隷軍人とその実像』(ともに明石書店)、『グルジア現代史』(東洋書店)など。ブログはこちら【https://www.hmaeda-tmu.com/】。
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