ずっとずっと欲しかったグリーンジャケットをようやく前回覇者タイガー・ウッズに着せてもらった(C)EPA=時事
 

 コロナ禍で4月から11月に延期され、史上初の「秋開催」となった今年の「マスターズ」は、36歳の米国人、ダスティン・ジョンソンの勝利で幕を閉じた。

 ウイニングパットを沈め、クラブハウスへと進んでいったジョンソンをマスターズ2勝のバッバ・ワトソン(42)がグリーンジャケット姿で出迎えていた。

 そのワトソンにジョンソンは、こう囁いたそうだ。

「そのジャケット、いつも欲しいと思っていたんだ」

 それは、ジョンソンの心の底から溢れ出したピュアな声だったのだろう。

 2位に5打差をつけての圧勝。通算20アンダーは大会記録。文句なしの偉業である。しかし、それでも米メディアの中には厳しい見方をする向きがあった。

 これまでジョンソンはメジャー大会の最終日を首位で迎えたことが4度もあったが、その中で勝利したことは1度もなかった。それなのに5度目となった今年のマスターズでは、なぜ勝てたのか。米国のあるゴルフ雑誌は、こう記していた。

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