11月17~18日に来日したオーストラリアのモリソン首相。菅首相とは「ヨシ」「スコモ」と呼び合った (C)AFP=時事

 

 オーストラリアのスコット・モリソン首相が11月17、18の両日、来日した。新型コロナウイルス感染拡大で途絶えていた外国首脳の来日は今年2月以来、9カ月ぶりだった。菅義偉首相になっての初めての饗宴は、新型コロナ対策にも万全が図られた。

「日本との関係は特別だ」

 モリソン首相は日本からの帰国後、首相公邸で14日間自主隔離し、その間は議会にオンラインで参加しなければならない。そこまでして来日する理由を記者に聞かれ、

 「日本との関係は特別だ」

 「菅首相と日本で初めて会う首脳になることは重要だ」

 と述べた。

 日豪の安全保障・防衛、経済関係はここ数年、急速に深まっている。中国の威圧的な海洋進出に対して両国は強い懸念を抱いており、安倍晋三前首相は「自由で開かれたインド太平洋」構想を対置し、日米豪印が連携して中国牽制に動いてきた。

 菅首相が迎える最初の外国首脳となることをモリソン首相が重視したのは、米国のバイデン新政権の発足前に菅首相との個人的関係を築き、豪日関係を固めておこうとの狙いがあったとみられる。

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