饗宴外交の舞台裏 (268)

おもてなしも「安倍流」継承だった菅首相の「初饗宴」

執筆者:西川恵 2020年11月30日
カテゴリ: 政治
エリア: アジア オセアニア
11月17~18日に来日したオーストラリアのモリソン首相。菅首相とは「ヨシ」「スコモ」と呼び合った (C)AFP=時事

 

 オーストラリアのスコット・モリソン首相が11月17、18の両日、来日した。新型コロナウイルス感染拡大で途絶えていた外国首脳の来日は今年2月以来、9カ月ぶりだった。菅義偉首相になっての初めての饗宴は、新型コロナ対策にも万全が図られた。

「日本との関係は特別だ」

 モリソン首相は日本からの帰国後、首相公邸で14日間自主隔離し、その間は議会にオンラインで参加しなければならない。そこまでして来日する理由を記者に聞かれ、

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top