共和党所属だが、民主党政策でも是々非々で判断するだけに、新政権での動向が要注目の大ベテラン、コリンズ上院議員(C)EPA=時事

 大統領選挙結果を覆すべくドナルド・トランプ大統領は法廷闘争を引き続き継続する方針を明らかにしている一方、従来まで頑なに拒否していた政権移行手続きを、11月23日、「一般調達局」(GPS)のエイミー・マーフィー局長に指示した。これによって「バイデン・ハリス政権移行委員会」は政権移行プロセスに正式に着手できるようになり、約50日後の2021年1月20日のバイデン次期政権の始動に向け、本格的に動き始めた。

ジョージア州2つの決選投票

 11月3日の大統領選挙と同時に投票が実施された上院議員選挙については、当初、民主党が大幅に議席を伸長させて6年ぶりに上院での多数党の立場を奪還し、ホワイトハウス、上院、下院をすべて支配するようになる「ブルー・ウェーブ」が発生するという見方が、民主党関係者のみならず共和党関係者の間でも広く共有されていた。

 だが、そうした民主党にとっての楽観的予測は現実とはならず、2021年1月3日に招集される第117議会(~2023年1月3日)でも、共和党が引き続き多数党の立場を維持し続ける可能性が浮上してきている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。