バイデン政権の最重要課題である経済対策の要としてOMB局長に指名されたタンデン氏の承認がどうなるかが焦点(C)AFP=時事
 

 2021年1月20日の大統領就任に向けてジョー・バイデン次期大統領は政権移行プロセスを着実に進めており、ホワイトハウス高官チーム、外交・国家安全保障チーム、ホワイトハウス広報チーム、経済チームと次々と発表しており、次期政権の骨格を固めつつある。

手堅いホワイトハウス中枢人事

 ホワイトハウス中枢人事については、政権の要となる次期大統領首席補佐官に、かつてオバマ政権で副大統領首席補佐官としてバイデン氏を支えていたロン・クレイン氏を起用し、次期大統領次席補佐官には、バイデン選挙対策本部で女性選対本部長としてバイデン氏を勝利に導いたジェン・オマリー・ディロン氏を起用する。

 また、ホワイトハウスの顔となる大統領報道官には、オバマ政権でホワイトハウス広報担当部長や国務省報道官としてメディア対応を行っていた経験豊かなジェン・サキ氏を登用することを決定している。

トランプ政権の始動直後の混乱

 4年前のこの時期、政権移行に着手していたドナルド・トランプ大統領は、2016年選挙キャンペーンを通じてジョージ・W.ブッシュ政権によるアフガニスタン介入やイラク介入といった中東政策を厳しく批判していたこともあり、同じ共和党政権でありながらブッシュ政権とは隔絶があり、共和党エスタブリシュメントからの人材登用を控える特徴があった。

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