異例の抜擢となるタイ氏(C)AFP=時事

 米連邦議会議事堂前でジョー・バイデン前副大統領の第46代米国大統領就任式が行われる1月20日まで、1カ月足らずとなった。

 バイデン氏は次期政権の布陣を相次いで発表しており、かつてオバマ前政権において要職で勤務経験のある元政府高官らを中心に主要閣僚ポストやホワイトハウス高官ポストに起用している。

 外交・安全保障チームには、バイデン氏が上院議員時代からの腹心であるアントニー・ブリンケン元国務副長官が起用され、国家安全保障問題担当大統領補佐官にはジェイク・サリバン元国務省政策立案局長の起用が決まった。ブリンケン、サリバン両氏とも、バイデン氏が副大統領時代に副大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も歴任しており、信頼を寄せてきた民主党系外交エリートである。

 次期国土安全保障長官に指名されたアレハンドロ・マヨルカス氏もオバマ前政権で国土安全保障副長官を務めており、在任中はバラク・オバマ大統領(当時)が2012年6月に大統領令により導入した、幼少期に親に連れられて米国に不法に入国し、滞在し続けている若年層に対して一定の条件を満たした上で本国強制送還を猶予し、引き続き米国内に滞在することを認める「DACA(Deferred Action for Childhood Arrivals)プログラム」の導入を主導していたことでも知られている。

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