12月12日、画面越しで内閣会議に出席したマクロン大統領 (C)AFP=時事

 

 新型コロナウイルスに感染したフランスのエマニュエル・マクロン大統領。その行動力と活発な対面の首脳外交が、皮肉にも仏政府幹部と外国首脳たちを自主隔離に追い込むことになった。

 コロナ感染によって、大統領のこれまでの政治手法に変化が生まれるのではないだろうか。

欧州首脳を自主隔離へ

 マクロン大統領は12月21日、43歳の誕生日をパリ郊外にある大統領府の別邸ランテルヌ宮で迎えた。PCR検査で新型コロナに感染していることが明らかになったのが17日朝。ブリジット夫人は検査で陰性と分かり、大統領だけがランテルヌ宮に自主隔離した。そこでは大統領官邸専属の医師団が常駐し、大統領の体調を交代で見守った。1週間の隔離の結果、24日、検査で陰性となり、大統領は隔離を終えた。

 コロナウイルスとの戦いを「戦争」と表現し、国民の先頭に立って旗を振っていた大統領は、自らの感染に相当こたえたようだ。

 自主隔離した翌18日、大統領は携帯で自撮りした映像を、メッセージと共にSNSにアップした。

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