在任中はこの人の「陰」に隠れ、退任後は「影」に翻弄されるのか(C)EPA=時事
 

 米国では2週間あまりでトランプ共和党政権からバイデン民主党政権への政権交代が行われることになり、政治力学が大きく変化しようとしている。

 2020年大統領選挙結果を巡り、民主党陣営による大規模な不正投票が行われたとして選挙結果を依然受け入れていないドナルド・トランプ大統領は、1月20日に予定されているジョー・バイデン前副大統領の大統領就任式に欠席する可能性が浮上している。

 大統領選挙後に離任を前にした現職大統領が次期大統領をホワイトハウスに招いて円滑な政権移行について協議を行っていないこと自体、極めて異例の展開である。さらに、トランプ大統領は大統領就任式を欠席するだけではなく、当日は住民登録をしているフロリダ州で政治集会を開催し、2024年大統領選挙への出馬表明を行うのではないかとも憶測されている。

「トランプ」の陰に隠れる「ペンス」

 このように、大統領離任後のトランプ氏の政治活動については様々な議論が展開されているが、トランプ大統領の陰に隠れているのが、トランプ大統領を副大統領としてまるでスフィンクスのように表情を変えることなく忠誠を尽くしつつ4年間支えてきたマイク・ペンス氏である。

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