トランプ「前大統領」に翻弄されることになる「ペンス副大統領」の政治的将来

執筆者:足立正彦 2021年1月5日
エリア: 北米
在任中はこの人の「陰」に隠れ、退任後は「影」に翻弄されるのか(C)EPA=時事
 

 米国では2週間あまりでトランプ共和党政権からバイデン民主党政権への政権交代が行われることになり、政治力学が大きく変化しようとしている。

 2020年大統領選挙結果を巡り、民主党陣営による大規模な不正投票が行われたとして選挙結果を依然受け入れていないドナルド・トランプ大統領は、1月20日に予定されているジョー・バイデン前副大統領の大統領就任式に欠席する可能性が浮上している。

 大統領選挙後に離任を前にした現職大統領が次期大統領をホワイトハウスに招いて円滑な政権移行について協議を行っていないこと自体、極めて異例の展開である。さらに、トランプ大統領は大統領就任式を欠席するだけではなく、当日は住民登録をしているフロリダ州で政治集会を開催し、2024年大統領選挙への出馬表明を行うのではないかとも憶測されている。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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