このような蜜月関係はもう戻らないのか(2018年9月、北朝鮮・三池淵招待所での文在寅大統領と金正恩党委員長)(C)AFP=時事

 

 北朝鮮は米国を「最大の主敵」とし、米国との対決姿勢を示したが、同じ民族である韓国に対してはどのような姿勢を示したのであろうか。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は第8回朝鮮労働党大会の活動総括報告で、南北関係の現状を、

「板門店宣言発表以前の時期に戻ったといっても過言ではなく、統一という夢はいっそう遥かに遠ざかった」

 とし、「平和と統一の道へと進むのか」あるいは「対決の悪循環と戦争の危険の中で引き続き分裂の苦痛を受けるか」という重大な岐路に立っていると規定した。さらに、

「南朝鮮当局が不正常で反統一的な行為を厳正に管理し、根源的に除去するとき、強固な信頼と和解に基づく北南関係改善の新たな道が開かれる」

「北南関係が回復して活性化するか否かは全的に南朝鮮当局の態度次第だ」

 と述べた。

 しかし、金党委員長が報告で述べたように「北南関係の現在の冷却局面はどちらか一方の努力だけで解決される問題でない」。今回の活動総括報告の最も明確な路線は「国防力の強化」であり、それは単なる在来兵器の強化でなく、戦略核、戦術核を含めた核武力を多様で高度な水準に引き上げる「核武力の全面的高度化」である。この状況下で、韓国側の譲歩を要求するだけでは南北関係は好転しない。

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