第8回党大会での金正恩党総書記。「5カ年計画」を打ち出したが [KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 朝鮮労働党第8回党大会で、北朝鮮のジョー・バイデン政権への姿勢など対外政策と並んで注目されたのは、失敗に終わった「国家経済発展5カ年戦略」(2016~20年、以下、「5カ年戦略」)を引き継ぐ「国家経済発展5カ年計画」(2021~25年、以下「5カ年計画」)がどのようなものになるかであった。

 第8回党大会開催を決めた、昨年8月19日に開催された朝鮮労働党中央委員会第7期第6回総会の「決定書」は、2020年までの「5カ年戦略」の実績について、

「厳しい内外情勢が続き、予想外の挑戦が重なったことにより、国家経済の成長目標はほとんど達成できなかった」

「人民生活も十分に向上できなかった」

 と失敗に終わったことを確認した。

目標が高すぎた「5カ年戦略」

 2016年5月の第7回党大会で採択した「5カ年戦略」は、目標があまりに高すぎた。北朝鮮はほとんどの産業分野で生産が最高を記録したのは1980年代であり、現在に至っても1980年代のレベルを超えることができていない。

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