菅首相「河野ワクチン担当相」任命は「禅譲」の試金石
2021年1月28日
菅義偉首相が河野太郎規制改革担当相を新型コロナウイルス対策のワクチン担当相に任命したことで、さまざまな政局的臆測を呼んでいる。
菅首相は内閣支持率の急落に悩んでおり、年内には再選のかかる自民党総裁選と衆院選が控えている。河野氏は、接種を進める啓発活動に小泉進次郎環境相を巻き込んだが、2人は首相の子分のような存在だ。
永田町では、
「首相が早期退陣を余儀なくされる事態に備え、息のかかった河野氏へ禅譲する準備を始めた証ではないか」
との噂まで出ている。
河野氏と言えば、世論の人気とは裏腹に、永田町では強弁と独断専行が目立つ「壊し屋」のイメージが強い。菅首相の政局的狙いが現実になるかどうかは、ひとえに河野氏が一枚脱皮できるかどうかにもかかっているだろう。
政府の見通しの甘さを軌道修正
河野氏は1月22日の参院本会議で、国民民主党の榛葉賀津也幹事長に、
「自他ともに認める『令和の壊し屋』だ。ワクチン接種には周到な事前調整が求められ、最も苦手とするところではないか」
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