中東和平に影響必至「イスラエル沖合ガス田」から「ガザ地区への供給」は動き出すか
2021年3月4日

人口過密状態のガザ地区ではエネルギー不足も深刻
フォーサイト「中東通信」でも案内されている、東京大学先端科学技術研究センター・池内恵教授主催のオンライン講座「イスラエル・ウィーク」第1弾を聴講した。「イスラエル:湾岸および北アフリカ・アラブ諸国との国交正常化」と題したものである(2020年3月1日16:00~18:00)。
在日イスラエル大使の開講の辞に続き、5人のイスラエル人有識者が、それぞれの担当分野・地域における現状分析と将来展望とを詳細に語った。どれも極めて興味深いものだったが「エネルギーアナリスト」を名乗っている筆者には、どうしても聞いてみたいことがあった。
そこで、主催者側の指示にしたがい「Zoom」画面上の「Q&A」機能を使って次のような質問をした。
〈イスラエル沖合「リバイアサン」ガス田からの余剰ガスをパレスチナ・ガザ地区に供給すべく、イスラエル領域内はカタールが、パレスチナ領域内は「EU」が資金を供出し、既存のパイプライン(PL)の拡張および新設を行うとの報道*の後に、最近になってイスラエルとエジプトが「リバイアサン」ガス田からエジプトの既存LNG(液化天然ガス)基地に海底PLを建設することに合意した、と報じられている**。
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