コロニアル・パイプラインは5億円超の身代金を支払ったという(写真はイメージです)

 

 アメリカ最大のパイプライン運営会社「コロニアル・パイプライン」がサイバー攻撃を受けて混乱が広がっている。データを盗んで身代金を要求する「ランサムウエア」に侵され、石油産地の南部から北東部にガソリンやディーゼル燃料を運ぶシステムが停止した。

 米連邦捜査局(FBI)は、ロシアを拠点とすると見られるサイバー犯罪組織「ダークサイド」による犯行と断定した。

企業のような犯罪集団

 米サイバーセキュリティ会社のサイバーリーズンなどによれば、ダークサイドは2020年8月に初めて確認された新興の犯罪集団。組織そのものはハッキングツールの開発に取り組み、ほかの犯罪集団にサイバー攻撃を実行させている。

 ウエブサイトで盗んだデータの一部を公開し、プレスに対応したり、学校や医療機関などは標的にしないといった行動規範を掲げたりするなど、まるで企業のような犯罪組織と評される。

 FBIは2020年10月からダークサイドを捜査していたという。

 FBIの報告を受けて、ジョー・バイデン大統領はホワイトハウスでこう表明した。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。