イラン核合意(JCPOA)の再建交渉は、結局のところ、ロウハーニー政権の元では妥結されず、ライースィー政権に持ち越されることになった。

Iran will not return to nuclear talks before new government is formed in Tehran, The Washingon Post, July 14, 2021.

Exclusive: Iran not ready for nuclear talks until Raisi takes over, Reuters, July 15, 2021.

この問題については、国連安保理イラン制裁委員会専門家パネルメンバーを2013年から2015年にかけて務めた鈴木一人さんと何度か議論をさせてもらい、フォーサイトでも紹介してもらった。

まず5月11日に私の主宰する学内シンクタンクROLESの第1回ROLESCast「イラン核合意協議の争点─米とイランの相違点」でこの問題を検討し、続いて、鈴木さんが所長代行・上席研究員を兼任しているアジア・パシフィック・イニシアティブ(API)地経学研究所の第1回API地経学オンラインサロン「中東を地経学で読み解く」で、イラン核合意の再建をめぐるウィーンでの交渉について分析を行ってきた。

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