「北京オリンピックタワー」のオープニングセレモニーに出席したトーマス・バッハIOC会長(2016年6月) ⓒAFP=時事

 新型コロナウイルス感染拡大により、緊急事態宣言の下、無観客でスタートする東京五輪・パラリンピック。民主主義と権威主義が鋭く対立するなか、「東京五輪が残すべきレガシー(遺産)は」と問われれば、混乱なくスムーズに、かつ選手たちが全力を出し切れるよう、民主主義国の威信にかけてこの国際スポーツイベントをやり切ることにあると思われる。

注目される開会式参加首脳の顔ぶれ

 五輪開会式(7月23日)に出席予定の外国・地域の首脳(級)の賓客は、現時点(7月19日)でジョー・バイデン米大統領のジル夫人とフランスのエマニュエル・マクロン大統領の名が挙がっている。

 ジル夫人の出席は日本との関係を重視するバイデン大統領の意向がある。マクロン大統領は次回(2024年)のパリ五輪に向けて弾みをつける思惑がある。

   このほか日本の近隣では、中国は孫春蘭副首相を送る意向といわれる。来日予定だった韓国の文在寅大統領は19日になって中止を決めた。両国はこの機会での首脳会談実施に向けて調整を続けたが、首脳会談の成果が十分に見込まれないことが中止の理由になったという。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。