G7気候・環境相会合で発言する小泉進次郎環境相[環境省提供] ©時事

「私たちはいわば二回、この世に生まれる。一回目は存在するために 二回目は生きるために」とは、18世紀の哲学者、ルソーの教育に関する言葉だ。

 第二の誕生とされる青年期の教育や学問の必要性を説いているのだが、これを薄っぺらく曲解すれば、よりよい就職のためにやはり学歴が大事なのだと勘違いする向きも少なくあるまい。

 将来の総理候補として、来る自民党総裁選に向けても何かと言動が注目される小泉進次郎環境大臣(40)が初めて政治家を志した大学生の頃、そんな考えが彼の頭をよぎったのかもしれない。関東学院大学を卒業した後、彼は突然、世界トップクラスの名門である米国のコロンビア大学大学院政治学部に進学し、修士号を取得した。学歴として、生まれ変わったといっても過言ではない大躍進を遂げている。ある私立大学の教授によれば、

「関東学院大レベルから、コロンビア大学大学院への進学コースは正直、聞いたことがないですし、普通ではありえません。コロンビア大は世界大学ランキングでも15位くらい。つまり、オックスフォードやケンブリッジ、マサチューセッツ工科大などトップ10の次のグループなのです。一方、日本の大学は同じランキングで、東大が30位くらい。早慶に至っては100位にすら入っていません。関東学院大と比較すると、格が違いすぎて、軟式野球部の中学生がメジャーリーガーになるような違和感があります」

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。