自民党総裁選「4候補」のブレーンは誰か

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2021年9月20日
史上稀にみる混戦模様(C)時事

 

異端児を登用する河野氏

「初当選からこの25年間、私は世の中を便利にしたり、新しい価値を生み出すことを邪魔している仕組みやシステムと徹底的に戦ってきた」

 河野太郎氏は9月17日、立候補を届け出た直後の立会演説会でこう語り、突破型の持ち味をアピールしてみせた。

 こうした河野氏の改革姿勢を下支えしているのは、政策シンクタンク「構想日本」総括ディレクターで内閣府政策参与の伊藤伸氏だ。河野氏は昨年9月に行革担当の閣僚に就任した後、伊藤氏に直接「知恵を貸してほしい」と頼み込み、参与に登用した。

 伊藤氏は、民主党議員の秘書などを経て、同党政権下の2009年、行政刷新会議担当の参事官として「事業仕分け」などに携わった経験がある。

 河野氏は10年近く前から伊藤氏と面識があり、与野党の垣根なく交流を続けてきた。昨年、伊藤氏は参与に就任後、河野氏の下で行政文書の押印廃止などを実現させたとされる。

 一方、持論とする「脱原発」を支えるのは、経済産業省出身の山田正人内閣府参事官だ。山田氏は筋金入りの脱原発派として知られ、河野氏が昨秋、参事官に一本釣りした。就任後は「再生可能エネルギータスクフォース」を立ち上げ、太陽光発電や洋上風力の最大化に向けたプラン作りに携わっている。河野氏が立会演説会で、再生エネルギーで国内電力を100%担うことが「夢でない」と語ったのは、山田氏の影響でもあるとされる。

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