9月15日、北朝鮮は弾道ミサイルを発射したが、それは列車からのものだった[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 北朝鮮メディアは9月13日、国防科学院が同11、12日に新型巡航ミサイルの発射実験を行ったと報じた。さらに、2日後の同15日午後、弾道ミサイル2発の発射実験を行った。北朝鮮は、8月の米韓合同軍事演習の際は南北通信連絡線の遮断や非難談話で対抗し、軍事挑発は控えたが、ここに来て連続的な軍事挑発に出た。

 ちょうど、東京では9月14日、日本、米国、韓国の北朝鮮担当者が集まり、北朝鮮政策をめぐる3カ国協議を行っていた。このとき、米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表が、前提なしの対話を呼び掛けたが、北朝鮮はこれを無視した。

 中国の王毅国務委員兼外相が9月14日から訪韓し、同15日には韓国の大統領や外相と会談した。

 一方韓国は9月15日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など各種ミサイルの発射実験に成功したことを公表した。国際社会は北朝鮮の核ミサイルに関心を寄せているが、韓国の最近の軍備増強もすさまじいものがある。奇しくも、9月15日に南北が同時にミサイル発射実験をし、朝鮮半島の危うい現実を内外に見せつけた。

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