福田達夫氏は安倍氏と距離を置きたいベテランが担ぐのにぴったりの神輿? ⓒ時事

 衆議院が解散した10月14日の直前の週末、自民党は全小選挙区を対象にした詳しい情勢分析を行っている。そのレポートによれば、今回の選挙を経て、自民党は現有276議席から21ほど議席を減らし、255議席となる見込みだという。

 これは「勝った、勝った」と、大はしゃぎする数字ではないものの、「与党で過半数(233議席)獲得」を勝敗ラインとした岸田・新内閣にとって、一応、国民の信任を得たと言える形になるわけだ。

 しかし、自民党の重鎮の一人は「まだまだ楽観はできない」と警戒する。

「獲得できる見込みの255議席の中には、当落線上ギリギリで、立憲民主と競っている21の小選挙区が含まれています。現在の予想は当落半々といったところですが、もし選挙戦の中で、自民党に逆風が吹くような事態が起きれば、全員が落選してしまうので、予断を許さないのです。とはいっても、菅政権のままの選挙だったら、自民党はマイナス60議席ぐらいの結果が待っていたはずです。単独過半数は夢のまた夢で、自公連立で過半数ギリギリなんてこともあり得たのだから、それに比べればね……」

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