朴槿恵前大統領の新刊『恋しさは誰にでも生まれるものではありません』はベストセラーに

「国政を壟断した」などとして弾劾されて大統領職を罷免され、収賄などの罪で有罪判決を受けて服役していた韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領が、昨年暮れ、健康状態を理由に恩赦を受けて釈放された。

 その朴槿恵氏が収監中に記した書簡をまとめた書籍『恋しさは誰にでも生まれるものではありません』(原題『그리움은 아무에게나 생기지 않습니다』)が、恩赦と重なるタイミングで出版され、年明けから3週連続1位というベストセラーを記録している。

 書籍は、収監中に支持者から寄せられた8万通に及ぶ手紙の中から、朴槿恵氏が返信を書き送った129通を選んで掲載している。韓国全土はもとより、アメリカやカナダ、フランス、日本の広島市など海外在住の韓国人を含む朴槿恵氏の信奉者と言うべき人たちの熱い手紙文が並び、本の題名もその中のひとつから取られた。

 分量は300ページに及ぶが、朴前大統領による返信の部分はせいぜい全体の4分の1ほどだろうか。にもかかわらず、大統領在任中の写真や、父親の朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領と2人で写った未公開写真なども掲載され、多くの読者を引き付けている。

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