この欄を「留守」にしていた間に注力していた研究事業についてなど、いくつか雑観を記すことを許していただきたい。

 最近は「書き手」「演者」として最前線に立って発言するよりも、大学という場を、時代の変化にふさわしい形で再構成していくための「裏方」の作業が多くなった。別に隠しているわけではないが、リアルタイムにここに記すことがふさわしくない、しかし意味のある情報や知見が、日々に膨大に、加速して目の前を流れていく。

 大学が潜在的に持っている役割を顕在化させる目的の、枠組み・制度・予算・人事といったものを整えていく作業にかかりきりであるために、書き手として文章化してお見せすることが後手に回るのだが、表に出せる成果や途中経過は、「代表」を名乗って開設し運営している大学内シンクタンクROLESのウェブサイトの、イベント欄ニュース欄を見ていただくと良いだろう。

 私自身が特に身を入れて関与し、司会などで表向きにも登壇するイベントとしては、2月半ばから3月半ばにかけて「イスラエル月間」というものを組織していた。これは前年度の「イスラエル・ウィーク」に続くもので、およそひと月の間に、オンラインでのイベントを10余り開催して、私自身そのうち5つに登壇して司会を行い、イスラエルの大学・研究機関や官公庁・企業の専門家と、公開の場で、英語で意見交換をする機会を作っていた。

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