修理や整備がネックになり有事対応できない恐れも(写真は航空自衛隊三沢基地所属のステルス戦闘機F35=5月21日)  (C)時事

軒並み株価急上昇の異変

   5月30日、三菱重工業の株価が一時、5122円と2017年1月以来、5年4カ月ぶりの高値を記録した。重工株と言えば、「再び大相場を迎える日が来るとは思えない」として、投資のシナリオを提供するアナリストたちのモニター対象から外す証券会社もあった銘柄だ。その忘れ去られたはずの株式が、昨年11月に最近の底を付けた後、にわかに動意づいたのである。

   動意づいたのは重工株だけではなかった。重工株が高値を付けたのと同じ日のこと。IHIも一時3780円と、2018年11月以来約3年半ぶりの高値を記録した。

   富士通、ダイキン工業、日立製作所、日本製鋼所などは株価が過去4〜11カ月にわたって、過去10年来の高値圏で推移している。

   こうした企業の株価形成は、日本株全体が昨年9月14日に高値(日経平均株価で終値3万670円)を付けたのを最後に総じて軟調な動きを続けているのと対照的なのだ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。