OKINAWAのEV二輪(同社HPより)

 新型コロナ禍での経済低迷から一足早く回復基調に転じたインドの自動車市場で、電気自動車(EV)部門が活況を呈している。

 インド自動車ディーラー協会連合会(FADA)の統計によると、2022年4-6月期のEV国内販売台数は計21万1300台余で、前年同期の7.8倍。中でも都市内移動の足として人気を集め、新モデルも続々登場しているEV2輪車は約13万台で同12.7倍の大幅増を記録した。普及がそれほど進んでいないEV乗用車も8077台で同5倍増となった。政府の手厚い購入補助でガソリン車との価格差が縮小したことや、ガソリン価格の高騰が追い風となった。

 だが、車両価格の40~50%を占めるバッテリーの国産化とコストダウンは道半ばで、充電ステーションの普及も販売増に追いついていない。政府が掲げる「2030年までに国内で販売される自動車の30%をEVとする」との目標達成も、2輪車はともかく乗用車ではかなり難しそうな情勢だ。

EV乗用車普及に「価格」の壁

 4~6月のEV2輪販売台数トップは配車サービス大手オラ・キャブス傘下の「オラ・エレクトリック」で約2.78万台。ほかにも創業者が沖縄の景観に魅せられて名付けたという「オキナワ・オートテック」や「ヒーロー・エレクトリック」「エーサー・エナジー」など新興メーカーが上位に名を連ねる。

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