正しい情報でも断片的では効果が出ない  (C)琢也 栂/stock.adobe.com

   資産運用をしないことが一般的だった日本でも、コロナ禍で資産運用機運が高まり、ネット証券会社の口座数は急増した。今年に入り、ウクライナ情勢や世界中で起こるインフレでいよいよ多くの人がその必要性を感じているのではないだろうか。

   運用や投資というと、FXや暗号資産に飛びつく人がいるが、最近は王道の分散投資に関する情報も多く、投機的ではない真っ当な運用を始める人が増えている。

「iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISA(少額投資非課税制度)を活用する」

「コストが低いインデックスファンドが良い」

   これらは正しい情報だ。しかし断片的な情報で実行する人が多い。どれも正しい情報だが、途中で止めてしまったり、本来その人が投資可能な金額より大幅に少ない投資額になっていたりで、資産運用の効果を最大化できない人が後を絶たない。

資産の99%以上を50代から

   そこでまず、資産運用の本当の力をお伝えしたい。資産運用の王道は世界株式への分散投資だ。今ではインデックスファンド(市場の動きを示す指数に連動する投資信託)を活用すれば少額から世界株式に投資ができる。世界株式は1年で見るとリターンがマイナスになる年もあるが、長期的には年率7%以上のリターンを過去実現してきた。世界の上場会社全体では毎年黒字で利益自体も伸びているため、株価は時に大きく変動するものの、長期的には配当込みでそれくらいのリターンを期待することは理にもかなう。

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