シン・フェイン党はイギリスからの分離キャンペーンを強化する一方、関係改善も志向している[オニール副党首=右、9月9日](C)REUTERS

[ベルファスト発(ロイター)]北アイルランドのイギリスからの分離と統一アイルランドの建国を目指すシン・フェイン党のリーダーが、イギリスのチャールズ新国王との連携を楽しみにしていると語った。そして、ユニオニスト(連合維持を求める勢力)の隣人がエリザベス女王の死を悼む気持ちを尊重するよう、仲間のナショナリスト(アイルランド民族主義派)に呼びかけた。

   IRA(アイルランド共和軍)の元政治部門であるシン・フェイン党副党首で、北アイルランド自治政府の首相に就任する予定のミシェル・オニールは、シン・フェイン党幹部とともに女王の死を悼むコメントを発表し、ベルファスト市庁舎に設置された弔問名簿に先陣を切って署名した。

   1998年にイギリス政府と和平合意を結ぶまでの30年間、IRAはイギリスに対する武力攻撃を続け、1979年にはチャールズ国王の大叔父であるマウントバッテン卿を爆殺した。祖父を早くに亡くしたチャールズは、マウントバッテン卿を「祖父のような存在」と評し、その死を悼んでいた。

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