21年4月、中国・海南島で行われた初の強襲揚陸艦の就役式に出席した習近平国家主席 ©時事

 

大型水上艦艇の就役数が急増

 近年、中国人民解放軍(PLA)海軍(中国海軍)は空母やミサイル駆逐艦といった大型水上戦闘艦艇を多数建造している。2022年8月、日経新聞は環球時報など中国メディアの情報として、中国東北部大連の造船所において、5隻もの大型ミサイル駆逐艦(「052D型」もしくはこの改良型)が同時に建造中であると報じている。これは「中華イージス」とも呼ばれ、フェーズドアレイ多機能レーダーと垂直発射システム、そしてこれらを制御する先進的な戦闘指揮システムなどから構成され、高い防空能力を有する「ルーヤン(旅洋)級」ミサイル駆逐艦をさす。また、空母については現在「リャオニン(遼寧)」、「シャンドン(山東)」の2隻を運用しているが、本年6月、3隻目の「フージャン(福建)」が進水しており、これは電磁カタパルトを装備する予定である、とされている。このように近年の中国海軍は外洋で多様な任務を遂行できる「ブルー・ウォーター・ネイビー」(blue-water-navy)へと急速に変貌しつつあるが、こうした傾向は主要艦艇の就役状況を観察すると明らかになる。

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