10月6日、人民軍の長距離砲部隊の打撃訓練を指導する金正恩党総書記(中央)[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 浜田靖一防衛相は10月13日、衆院外務、安全保障など3委員会の連合審査会と参院外交防衛委員会で答弁し、北朝鮮の核の小型軽量化について、

「わが国を射程に収める弾道ミサイルに核兵器を搭載し、攻撃するために必要な小型化、弾頭化などを既に実現しているとみられる」

 と述べた。

「核の小型軽量化」は完成か

 これは、防衛省が今年7月にホームページに掲載した「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」という文書での表現とほぼ同じだ。

 米国は核実験12回で6年、旧ソ連が実験4回で4年、英国が実験5回で4年、フランスが実験5回で2年、中国が実験3回で2年という回数と期間で核兵器の小型化、弾頭化を実現している。北朝鮮の1回目の核実験は2006年10月で、それから16年が経過して既に6回の核実験を行っており、小型化、弾頭化は実現済みとみるのが妥当という判断だ。

 北朝鮮は既に前線部隊に北朝鮮版イスカンデル「KN23」、北朝鮮版ATACMS「KN24」、超大型放射砲「KN25」などを配備している可能性があるが、これらのミサイルに、まだ戦術核弾頭を搭載はしていないと思われる。これは核弾頭の性能だけでなく、核兵器の管理や、部隊の指揮系統などを十分に検討しなければならないからだ。9月下旬からの訓練もその一環とみられる。

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