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   2022年を象徴する出来事の1つに円安がある。2021年の9月頃は1ドル110円くらいで推移していたが、2022年10月には1ドル150円まで円安に振れた。アメリカのインフレを抑制するため、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を急速に引き上げた一方、黒田日銀は「ゼロ金利政策」を維持したことで、日米金利差の拡大と共に円安ドル高が一気に加速した。

   アメリカ株は2021年まで大きく上昇した。GAFAに代表されるアメリカの巨大ハイテク企業が株式相場を牽引する中、日本でも空前のアメリカ株ブームが到来し、今も続いている。2022年に株式市場が大きく下落した割には、アメリカ株投資をしているのに、そこまで運用資産が減ったと感じていない人は円安の効果かもしれない。

   これからアメリカに投資しようとしている人も、すでにドルを保有している人も、今後のドル円の行方に関心を持っている人は多いだろう。

「インフレ懸念が後退して2023年は円高になるのでは」

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