大企業・製造業の23年度の想定為替相場は1ドル=132円台。円高のピッチも懸念材料だ[円相場と日経平均株価の終値を示すモニター=7月13日午後、東京都中央区](C)時事

 

 4~6月と続いた日本株の快進撃が7月に入り、真夏の入道雲のような乱気流に入ったようだ。日経平均株価の最高値は1989年12月29日につけた3万8915円。年内にはその最高値更新といった掛け声も出たが、3万4000円に迫っていた株価はストンと3万1000円台に下落。その後、3万2000円台を回復したものの、『真夏の夜の夢』のように、最高値への「恋の旅路は滑らかではない(The course of true love never did run smooth.)」。市場参加者が日経平均株価をどう予想していたのか、その推移をたどることにしよう。

日経平均株価と株価予想
出典:QUICK月次調査〈株式〉 7月10日発表

 一目瞭然。1年後の日経平均の予測値は、4月時点の2万9301円→5月時点の2万9885円→6月時点の3万1807円→7月時点3万4290円に。1年後の予想値は4カ月間で5000円近く跳ね上がった。日経平均の高騰とともに、市場参加者の株価予想もうなぎ登りに上昇したのだ。

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