体重60キロの成人の場合、ダイエット炭酸飲料を毎日12缶~36缶飲まない限り危険はないとも (C)Reuters

※編集部注:このロイター記事の原文は6月29日に配信されました。7月14日、WHO傘下の国際がん研究機関(IARC)はアスパルテームの発がん性について、4段階の分類のうち下から2番目の「2B」に指定したことを発表しました。アスパルテームの人体への影響やこれまでの論争の経緯等を中心に、原文に編集を加えてお伝えします。

[ロンドン発(ロイター)]アスパルテームはコカ・コーラのダイエットソーダからマースのエクストラガム、スナップルの一部の飲料にいたるまで、様々な製品に使用されている。

 IARCによる今回の方針は、専門家会議を経て6月に決定された。この会議は物質の潜在的リスク評価を目的としており、人体が安全に摂取できる許容量は示していない。この点に関しては、IARCの発表と同じ7月14日に、WHO(世界保健機関)と国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)がアスパルテームを有害と確信できる証拠はないとした上で、体重1キロ当たり1日40ミリグラム未満という従来の許容摂取量を引き続き推奨している。これに従えば、体重60キロ(132ポンド)の成人の場合、ダイエット炭酸飲料を毎日12缶~36缶(数量はアスパルテームの含有量によって変わってくる)飲まない限り危険はない。JECFAは1981 年にこの水準を設定し、欧米を含む世界各国の規制当局にも広く共有されている。

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