7月27日夜、祖国解放戦争勝利記念閲兵式での金正恩国務委員長(中央)、ショイグ露国防相(左)、李鴻忠中国共産党政治局委員(右)(『わが民族同士』HPより)
 

 7月27日、朝鮮戦争の休戦協定締結から70年を迎えた。米韓の「侵略」によって開始され、それを金日成(キム・イルソン)が防いだという「祖国解放戦争」との位置づけで、北朝鮮では「勝利記念日」(「戦勝節」)が盛大に祝われた。中露両国から客人を招き入れ、三カ国の連帯を誇示するものとなったが、全体としてはロシア代表団に対する厚遇ぶりが目立った。両国から派遣された団長の格の問題もあろうが、「帝国主義者の強権と専横」、すなわち米国に対する認識の相違が今回のロシア重視につながった可能性がある。

 同日付1面は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がセルゲイ・ショイグ国防相を団長とするロシア連邦軍事代表団と会談した様子を大々的に報じた。報道ではウラジーミル・プーチン大統領とショイグの両者を「同志」と呼んだ。習近平中国国家主席など社会主義国家の首脳に対しては「同志」を用いることがあったものの、ソ連崩壊後、ロシアの首脳に対しては初めての使用と見られる。ショイグは、朝鮮労働党本部庁舎の金正恩執務室にまで招かれた。

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