ペルセトゥス・コロッサスは、マナティに似た海棲哺乳類で、地球史上最も重い動物であると長らく考えられていたシロナガスクジラの重量を上回る可能性がある[図はイラストレーターによる想像図。ノコギリエイや別のクジラ「スパヤセトゥス」も描かれている](C)REUTERS/Alberto Gennari

[ワシントン発/ロイター]シロナガスクジラが長年守り続けた「地球史上最も巨大な生物」の座を、新しく発見された動物が奪おうとしている。

 学術誌『ネイチャー』で8月2日、ペルーで発掘された太古のクジラの化石に関する論文が発表された。約3800~4000万年前の始新世時代に生きたペルセトゥス・コロッサスと呼ばれる動物で、マナティのような体型をしており、長年最も重い動物とされてきたシロナガスクジラの体重を上回る可能性があるという。

 ペルセトゥスは体長約20メートル、体重は最大340トンにのぼると推定される。これは、シロナガスクジラや最大級の恐竜を超える重量だ。学名は「巨大なペルーのクジラ」を意味する。

 イタリアのピサ大学の古生物学者で、論文の筆頭著者Giovanni Bianucci氏は、「この動物は、間違いなく極端な体重が特徴です。進化の過程が、私たちには想像がつかないような特徴を生むことを物語っています」と語った。

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