低成長かつ輸出頼みという傾向がさらに強まる可能性が高い[船積みを待つBYDのEV=2023年9月11日、中国・江蘇省蘇州港](C)AFP=時事

 中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」。その10周年を記念するサミットが10月17~18日の両日、北京で開かれた。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が出席し、習近平国家主席と首脳会談が行われた。その模様は大きく伝えられたが、肝心の一帯一路サミットに関する報道は低調だった。参加した首脳が一堂に会する円卓会議が開けなかったからでもあろう。

 中国との経済関係を維持したいアジア、アフリカの首脳たちは、経済的なメリットを期待して中国を訪問した。その彼らも逮捕状の出ているプーチン氏と席を並べる会合はご遠慮願うと伝えたのだろう。そもそも首脳級の参加者は2019年には約40カ国だったが、今回は会議が終わった18日時点で中国側はその数を発表しなかった。

人民元安の原因には止まらない資本流出

 享年68。李克強前首相が27日、上海で死去した。公式発表によると、死因は心臓発作。現職の外相と国防相が失脚し、国防相は空席のまま。それに続いて、前首相の死去。そして誰もいなくなった、を地で行く展開である。

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