大量のデータが常時やりとりされるF-35の運用には高度な情報セキュリティが要求される[豪空軍ティンダル基地のシェルターに駐機する航空自衛隊のF-35AライトニングII=2023年8月29日](C)Royal Australian Air Force / LACW Taylor Anderson

 2010年代以降の日本と諸外国との安全保障・防衛協力の進展は目覚ましい。自衛隊と各国軍の間の共同訓練・演習は大幅に増加し、日英伊3カ国による次期戦闘機共同開発計画(GCAP)に代表される防衛装備品協力も拡大している。同時にインテリジェンス協力も注目され、米国、英国、豪州、カナダ、ニュージーランドの5カ国によるインテリジェンス協力の枠組みである「ファイブ・アイズ」の名前を聞く機会も増え、日本の参加を求める声も内外に存在する。NATO(北大西洋条約機構)との関係も強化されている。

 これらは、安倍晋三政権下で大きく発展したが、その後も引き継がれており、日本の対外関係の方向として定着したようにみえる。

 しかし、これらをさらに進めることを妨げる巨大な障壁が存在する。それが「情報セキュリティ(information security)」である。これにはさまざまな要素があるが、安全保障・防衛においては、保有する情報、他国から共有された情報を漏洩しないことがすべての基礎になる。しかし日本は情報セキュリティを確保するための十分な体制を欠いており、同盟国である米国や価値を共有するその他の同志諸国(like-minded countries)の信頼を得られていないことが問題なのである。

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