連載小説 オペレーションF[フォース] 第46回
2024年1月6日
【前回まで】党総務会長を解任され、幹事長から議員辞職を迫られた都倉だが、中国でやらなければならないことが残っていた。寧波の艦隊司令部で、潜水艦の解放を見届けるのだ。
Episode5 四面楚歌
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悪天候の中、都倉は中国政府が用意したビジネスジェットで、寧波に向かった。
華は同行しなかったが、中南海でずっと都倉をアテンドしていた外交部の王課長と人民解放軍海軍副司令員が搭乗している。
また、日本からは、都倉以外に野添と共同通信の記者とカメラマンが同行していた。
大使館員が添乗していないのは、これもまた、都倉の個人的な行為という線引きのせいだ。
基子は、インタビュー後30分で、彼女と契約しているオンライン・ニュースに原稿を出稿した。さらに、映像については、NHKに提供し、遅くとも1時間後には、放送される予定になっていた。
寧波への移動中及び基地内は、Wi-Fiを含めて一切の通信機器の使用が禁止された。
また、基地内では、潜水艦の解放を見届ける都倉の様子を撮影する許可は得ているが、配信は、北京に戻ってからという規制がかかっていた。
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