(C)AFP=時事[写真はイメージです]

【前回まで】約束通り台湾の潜水艦が解放されるのを見届けて、都倉は北京に戻った。そこに保守党事務局長の和気が現れ、党除名処分決定と議員辞職勧告決議の見通しを告げる。

 

Episode5 四面楚歌

 

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 翌日、日本帰国を前に都倉は、米国CNNのインタビューに応じた。

 相手は、CNN屈指の中国通アンカー、ケイティ・ダグラスだ。

 ダグラスによるインタビューは、重要だと基子に強く勧められた。

 “都倉議員、早朝から失礼します”

 爽やかなスカイブルーのスーツを着たダグラスとは、オンラインで繋がっている。

 “香港でも、都倉議員の話題で持ちきりです。まずは、勇気ある行動に敬意を表します”

「国会議員として当然のことをしたまでです」

 “当然とは、何を指すのですか”

「日本が、戦争に巻き込まれるリスクを抑えること、そして、東アジアの平和維持です」

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