蓮舫氏には、小池知事と自民党による“馴れ合い”政治を批判することで選挙戦を有利に進める狙いがありそうだ[取材に応じる立憲民主党の蓮舫参院議員=2024年5月29日、東京都議会](C)時事

 注目を集めた静岡知事選挙は立憲民主党、国民民主党が推薦した前浜松市長・鈴木康友が自民党推薦の元静岡県副知事・大村慎一に勝利した。結果は鈴木72万8500票、大村65万1013票で両者の票差は7万7000票余りだった。地盤である浜松市で鈴木は大村に14万票以上の差をつけたことが一番の勝因となった。

 元々静岡県には静岡市と浜松市という2つの中心都市があり、お互いをライバル視する独特の事情を抱えている。浜松の前市長鈴木と静岡市出身の大村の戦いは両市の地域対抗戦の側面もあり、必ずしも自民vs.立憲・国民という構図だけでは捉えられない部分もあった。

自民党の悪評が勝敗に影響した静岡県知事選

 しかし選挙結果を細かく見ていくと、やはり自民党の不人気ぶりが窺える。地元の関係者はこう分析する。

「鈴木さんは県西部の浜松を中心に強い地盤を持っていた。大村さんとしては静岡市以東で鈴木さんを圧倒しなければいけなかったが、そこまでの票を獲得できなかった。これが痛かった」

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。