「古い戦争」への先祖返り

古川「弾薬不足などが指摘される。全体として今の戦況をどう見るか」

小泉「一言で言えば『ウクライナやや不利の膠着』という状況だ。ウクライナが国家として崩壊するといった負け方は当面はない。だが、大規模な軍事援助が入ってこないといずれじり貧になってしまう。米国の支援が止まっているのは重要な影響がある(収録後に米議会が追加支援を承認)。ただ、欧州は予想以上に支援に本腰を入れている。たとえばグズグズと言っていたフランスのエマニュエル・マクロン大統領は急に前向きになった」

古川「ウクライナの防御線の構築が実はあまり進んでいないという指摘や、士気の問題が気がかりだ。前線の兵士のローテーションが進んでいない。3月に東部の前線に取材に行った。開戦から2年、戦い続けている人もいる」

「もうひとつ気になるのは、ロシアが現状、どの程度まで力を高めているのかだ。北朝鮮から弾薬、イランからドローンを調達しているし、自国の生産を高めている。どこまでのことができるのか」

小泉「元々の人口差があるのでロシアの方が予備兵力は確かに大きい。質はともかく、兵力はかなりの程度集められている」

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