「10月7日」以後の中東(3)絶え間ない情報戦とフェイクニュースそして「フェイク政策」
2024年6月13日
2023年10月7日を皮切りとしたガザ紛争の顕著な側面は、情報戦が、多大なフェイクニュースの流布を伴って行われ、しかもそれが、普段なら世界の中で相対的に高い信頼度を保っているはずの米主要メディアによって行われることだ。
昨日6月12日の朝7時に「「10月7日」以後の中東(2)ハマースの攻撃は何を狙ってのものだったのか?」(2024年6月12日)が公開されるように手配しておいたが、ちょうどこの論考が公開されたころに、CNN日本語版やロイター日本語版で配信された記事は、この論考が取り上げた問題の、最新の実例と言えるものだった。
まず昨日7時39分(日本時間)に公開されたCNN日本語版ウェブサイトの記事である。
「ハマス指導者、民間人の犠牲増加で有利と発言か 米紙報道」(CNN.CO.JP: 2024.06.12 Wed posted at 07:39 JST)
CNNの記事は、Wall Street Journal(WSJ)が米国時間6月10日夜に配信した独自報道を参照して、ハマースの軍事指導者のヤフヤー・シンワールが「ガザでの民間人の犠牲者の増加はハマスにとって有利に働く」と認識しているという主張を報じている。
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