ジュリアン・アサンジの釈放を実現したオーストラリアの静かなる外交
2024年7月5日

労働党政権への交代が転機となった[母国に到着したプライベートジェットから降りるアサンジ=2024年6月26日、オーストラリア・キャンベラ](C)REUTERS/Edgar Su
[キャンベラ、シドニー、ロンドン発/ロイター]アサンジのオーストラリア人弁護士であるジェニファー・ロビンソンは、米政府中枢に対する外交と熱心なロビー活動がアサンジの釈放に大きく寄与したと感謝した。アサンジはロンドンのエクアドル大使館に7年間潜伏した後、厳重に警備されたイギリスの刑務所に5年間収監されていた。
「あらゆる機会を捉えてオーストラリアの当局者たちは米政府と接触し、その際には首相の希望を全面的に代弁していた」。ロビンソンはサイパンの裁判所外で記者団に語った。
オーストラリア政府は自国民を苦境から救うため、米英との同盟関係を有効に活用した。アルバニージー首相は、アサンジの釈放はオーストラリアにとっての勝利であると誇った。「とても複雑な作業であり、熟慮を要したが、世界のどこでも自国民を守るとはこういうことだと示すことができた」。中道左派の労働党政権を率いるアルバニージーは釈放に際して、議会でこう語った。
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